2021年2月18日掲載

Day1

部材と開発機材の用意

まずはRTKロボットカーを作るための部材をそろえましょう。RTKロボットカーを作るには多くの専門的な部材が必要です。ネットをうまく活用して入手してください。

 

中にははんだ付けが必要となる部材もあります。細かい作業なので初めての人にはハードルが高いかもしれませんが、練習すれば確実に速く上手くなります。本番前の練習をお勧めします。


手順1.部材の用意

No. 部材 数量 補足 参考単価
1 F9P受信機 1

RTK測位(高精度な衛星測位)が可能なGNSS受信機。今回は測位航法学会オリジナルF9P受信機を使用。例えば市販されているCQ出版のF9P受信機でも代用可能。

46,200円
2 2周波アンテナ 1 通常F9P受信機に添付されている。  
3 センチメートルGPS測位 F9P RTKキット・マニュアル 1 F9Pの設定について詳しく説明されている。必読。 2,970円
4 Arduino Nano Every 1 ロボットカーの制御を行うマイコンボード。Arduinoにはさまざまな種類があるが、今回は小型で安価なArduino Nano Everyを使用。 1,500円
5 ラジコンカー 1 タイヤの大きいオフロードタイプが良い。
例:TAMIYA Lunch Box
9,000円
6

Bluetoothモジュール

3

Androidスマホとの通信手段として使用する。SPP(Serial Port Profile)に対応しており、技術基準適合証明(技適)取得済みのものを使用する。今回は秋月電子の「RN-42使用 Bluetooth無線モジュール評価キット」(以下、「秋月RN-42」)を使用。

2,400円
7 モバイルバッテリー 1 2ポートタイプを使用する。F9P受信機とArduinoを動かすだけなので大容量である必要はない。小型軽量のものが良い。 1,000円~2,000円程度
8 USBケーブル 2 F9P受信機、ArduinoとWindows PC、モバイルバッテリーの接続用。  
9 ミニブレッドボード 5 モジュール間を接続する際に使用する。 130円
10 ピンヘッダ 適量 F9P受信機の端子にピンが接続されていない場合は扱いやすいようにピンヘッダをはんだ付けする。今回使用した秋月RN-42はピンヘッダが同封されていない。キット一つにピンヘッダが24本必要。必要な本数に切って使えるものが市販されている。 35円
11  ジャンパワイヤー 適量 モジュール間を接続する際に使用する。長いものも短いものもあると良い。 220円
12 その他(はんだ、プラスチックダンボール、耐震ジェル、ダブルクリップ、両面テープ、結束線等) 適量  各部材を固定する際に使用する。  

手順2.開発機材の用意

No. 部材 数量 補足
1 Windows PC 1 F9P設定用、Arduinoプログラミング用
2 Androidスマホ 3

RTK補正データ(RTCMデータ)送信用 ×1

制御信号送信&ログ受信用 ×1

走行軌跡描画用 ×1

3 はんだごて 1 F9P受信機と秋月RN-42にピンヘッダを取り付ける際に使用する。

手順3.F9P受信機と秋月RN-42へのピンヘッダはんだ付け

測位航法学会オリジナルF9P受信機と秋月RN-42は、基板にピンが接続されていないためピンヘッダをはんだ付けする。

 

F9P受信機の基板から取り出したいピンはF9PのUART1のRX/TX(測位航法学会オリジナルF9P受信機ではPIN17/PIN16)、UART2のRX/TX(同じくPIN10/PIN9)、5V、および、GND。基板の仕様書を確認して、ピンヘッダをはんだ付けする。

 

秋月RN-42は片側12ピンの両側(計24ピン)にピンヘッダをはんだ付けする。